搬送を、地域全体で
支える仕組みへ。
一般社団法人 日本救急医療連絡会
代表理事からのご挨拶
地域の救急医療を、これからも 持続していくために。
日本の救急医療は、 高齢化の進行などにより、 これまで以上に多様な搬送需要への 対応が求められています。
在宅で療養されている方、 高齢者施設で生活されている方、 病院間で転院を必要とする方など、 患者さんを医療機関へつなぐ 搬送の場面はさまざまです。
消防救急は、昼夜を問わず 地域の命を守る重要な役割を担っています。
一方で、医療機関への搬送が必要であっても、 必ずしも119番通報を必要としない ケースもあります。
そうした搬送を、 地域の中でどのように支えていくのか。
消防救急だけに頼るのではなく、 地域で支え合うために。
私は介護の現場に関わる中で、 医療搬送のすべてを消防救急だけに 頼るのではなく、 ほかの搬送手段も活用できる 仕組みが必要ではないかと 考えるようになりました。
患者さんを適切な医療へつなぐことは、 一つの病院や施設だけで 完結するものではありません。
病院、診療所、高齢者施設などが それぞれの役割を担い、 連携することが重要だと考えています。
地域の救急医療を持続させるには、 医療搬送を地域全体で 支え合う仕組みが必要です。
病院救急車シェアリングという取り組み
こうした考えのもと、 日本救急医療連絡会では、 複数の医療機関が病院救急車と その運行体制を共同で活用する 「病院救急車シェアリング」に 取り組んでいます。
一つの医療機関が、 車両や運行スタッフを すべて自院で確保するのではなく、 地域の医療機関が連携して 搬送体制を支える仕組みです。
2025年4月からは、 病院救急車の運行を開始し、 病院間の転院搬送や 高齢者施設からの搬送などに 対応しています。
病院・診療所・高齢者施設などが 搬送を通じて連携し、 患者さんを必要な医療へつなぐ ネットワークを地域の中に 整えていくことです。
もちろん、病院救急車が すべての搬送に対応できるわけではありません。
生命にかかわる状態や 緊急性が高い場合には、 消防救急による対応が必要です。
私たちは消防救急を代替するのではなく、 その役割を尊重しながら、 病院救急車が担える搬送を 支援していきたいと考えています。
医療と介護を、搬送からつないでいく。
患者さんは、病院だけで 医療を受けているわけではありません。
ご自宅や高齢者施設で生活しながら、 必要に応じて診療所や病院で 医療を受けています。
急性期の治療を終えたあと、 回復期の医療を経て、 再び地域での生活に戻られる方もいます。
その一つひとつの場面で、 必要な医療へつなぐ搬送が 重要な役割を果たしています。
医療機関と介護施設が それぞれの役割を果たしながら 連携できること。
そして、患者さんの状態に応じて 適切な搬送手段を 選択できること。
そうした環境を地域の中に 少しずつ整えていくことが、 日本救急医療連絡会の役割だと考えています。
これからの地域医療に向けて
病院救急車シェアリングは、 まだ発展の途上にある取り組みです。
医療機関や高齢者施設の皆さまと 課題を共有し、 実際の運行を通じて見えてくる問題を 一つずつ改善していく必要があります。
地域の医療搬送を持続可能なものにするためには、 多くの関係機関の理解と協力が欠かせません。
今後も、医療・介護に携わる皆さまとともに、 地域の状況に合った搬送体制を 築いていきたいと考えております。
引き続き、皆さまのご理解と ご協力を賜りますよう、 よろしくお願い申し上げます。
一般社団法人 日本救急医療連絡会
代表理事 黒木 月光地域の医療搬送について、 ともに考えるために。
病院救急車シェアリングへの加盟や、 当会の活動に関するお問い合わせを 受け付けています。
地域の搬送体制について 関心をお持ちの医療機関の皆さまは、 事務局までご相談ください。
