
病院救急車シェアリング
― 複数の医療機関で病院救急車を共同利用する医療搬送ネットワーク ―
複数の医療機関で病院救急車を共同利用する
「医療搬送ネットワーク」です
病院間の転院搬送や、介護施設・在宅からの受診搬送。
医療現場では、「119番を要請するほどではないが、一般の車両では搬送が難しい」
というケースが少なくありません。
一般社団法人 日本救急医療連絡会では、地域の複数の医療機関が連携し、1台の病院救急車を共同で活用する
「病院救急車シェアリング」を運営しています。
一つの病院だけで救急車や専任人員を抱えるのではなく、地域の医療機関で搬送体制を共有することで、
必要なときに利用できる医療搬送ネットワークを地域につくる取り組みです。
このような搬送で困ることはありませんか?
たとえば、
- 転院先は決まったが、搬送手段が確保できない
- 病院スタッフを搬送のために長時間出すことが難しい
- 介護施設から受診相談があったが、搬送手段がない
- 在宅患者を病院へ搬送する必要がある
- 119番を要請するほどではないが、一般車両での移動は難しい
- 搬送手段が決まらず、転院や受入れ調整に時間がかかる
こうした「医療と医療の間にある搬送」を支えることが、病院救急車シェアリングの役割です。
病院共同救急車とは
病院共同救急車は、複数の医療機関が連携し地域の医療搬送を支える仕組みです。
主に次のような搬送を担います。
・在宅患者の急変搬送
・高齢者施設からの医療搬送
・医療機関間の転院搬送
・専門医療機関への紹介搬送
搬送内容に応じて医療スタッフ(救急救命士等)が同乗し、搬送中の医療管理にも対応します。
これは単なる搬送サービスではなく、地域医療をつなぐインフラとして機能します。
病院救急車シェアリングとは
仕組みはシンプルです。
一つの病院が救急車を単独で保有・運営するのではなく、複数の医療機関が参加し、
1台の病院救急車とその運行体制を共同で支えます。
車両や運行スタッフについては、日本救急医療連絡会が運行体制を整備します。
加盟医療機関は、自院で新たに救急車を購入したり、運転・搬送を担当する専任スタッフを
一から配置したりする必要はありません。
地域の医療機関が一つの搬送インフラを共有する。
それが、私たちの考える「病院救急車シェアリング」です。
主に対応している搬送
現在、主に次のような搬送に対応しています。
病院 → 病院
急性期病院から回復期病院への転院や、専門医療機関への転院・紹介搬送など。
介護施設 → 病院
高齢者施設で受診が必要となった場合など、医療機関への搬送を支援します。
自宅 → 病院
医療機関からのご依頼等に基づき、在宅患者の受診・搬送を支援します。
※患者様の状態によっては、病院救急車ではなく119番通報による消防救急が適切な場合があります。
消防救急車とは役割が異なります
病院救急車は、消防救急車に代わるものではありません。
緊急性が高く、119番通報が必要なケースについては、消防救急による対応が基本となります。
一方、
「医療機関への搬送は必要だが、必ずしも119番救急を必要としないケース」
も地域には数多く存在します。
消防救急と病院救急車がそれぞれの役割を担うことで、地域全体の搬送体制を補完していく。
私たちは、そのような関係を目指しています。
加盟すると何が変わるのか
1.転院搬送の選択肢が増えます
転院先が決まっていても、搬送手段が確保できなければ患者様を搬送することはできません。
病院救急車という選択肢を持つことで、転院調整をより円滑に進めやすくなります。
2.自院で救急車を保有する必要がありません
救急車を単独で保有する場合、
- 車両購入
- 維持管理
- 保険
- 医療資機材
- 運転・搬送スタッフ
- 運行管理
など、さまざまな負担が発生します。
病院救急車シェアリングでは、こうした運行体制を複数の医療機関で共有します。
3.介護施設・在宅との連携にもつながります
日本救急医療連絡会では、地域の高齢者施設や医療機関との搬送ネットワークづくりを進めています。
病院救急車は、単なる「病院から病院への車」ではありません。
介護施設・在宅・クリニック・病院などをつなぐことで、地域の患者様が必要な医療へ移動するための仕組みとして活用しています。
4.地域全体で搬送体制を支えることができます
一つの医療機関だけで搬送のすべてを抱えるのではなく、
「地域の医療機関で搬送体制を共有する」という考え方です。
各医療機関がそれぞれ車両や人員を持つよりも、地域で一つの仕組みを維持することで、持続可能な搬送体制を目指します。
運行の流れ
医療機関や連携施設から、日本救急医療連絡会へ搬送についてご相談いただきます。
搬送元、搬送先、患者様の状態、必要な対応などを確認します。
病院救急車で対応可能かを確認し、出動を調整します。
患者様の状態から119番通報が適切と考えられる場合には、消防救急をご案内します。
安全に配慮し、搬送先医療機関まで患者様を搬送します。
加盟にあたっての費用について
病院救急車シェアリングは、参加医療機関や有志企業の協力によって運行体制を維持しています。
そのため、加盟にあたっては、病院救急車の運行体制を維持するための費用をご負担いただいています。
ただし、加盟条件についてはWebサイト上で一律の金額を掲載するのではなく、
病院ごとの連携内容や運用条件などをご説明したうえで、個別にご案内しています。
「まず仕組みを詳しく聞きたい」という段階でも構いません。
事務局より現在の運行状況や加盟の仕組みをご説明いたします。
現在の運行状況
院救急車シェアリングは、2025年4月より運行を開始しています。
現在は、
神戸市垂水区・神戸市西区・明石市
を中心に活動しています。
主な運行時間
平日 9:00~17:00
※運行状況や搬送内容によって対応が異なる場合があります。
実際の出動件数についても、活動の透明性を大切にするため公開しています。
【活動実績・出動件数は⇒こちら】
医療安全と責任分担について
本事業は、医師監修のプロトコルに基づいて運用しています。
搬送中の対応については、患者様の状態や搬送内容を事前に確認したうえで、対応可能な範囲を判断します。
診断や治療方針等の医療判断については、依頼元医師または受入医療機関が担います。
また、患者様の状態から病院救急車による搬送が適切ではないと判断される場合には、119番通報など適切な搬送手段をご案内します。
よくあるご質問
- 加盟すると、自院で救急車を用意する必要がありますか?
-
ありません。
車両および基本的な運行体制については、日本救急医療連絡会が整備しています。
- 加盟すれば必ず搬送してもらえますか?
-
患者様の状態、車両の運行状況、搬送先、距離等を確認したうえで出動を調整します。
そのため、すべての搬送について出動を確約するものではありません。
- 119番救急との違いは何ですか?
-
119番救急との違いは何ですか?
生命に関わる緊急性の高いケースなど、119番通報が適切な場合は消防救急による対応が基本です。
病院救急車は、医療機関への搬送が必要でありながら、必ずしも119番救急を必要としないケースなどを中心に、地域の搬送体制を補完します。
- 転院搬送にも利用できますか?
-
はい。
病院から病院への転院搬送は、病院救急車の主な役割の一つです。
搬送先、患者様の状態等を確認したうえで対応を調整します。
- 加盟費用はいくらですか?
-
加盟にあたっては、病院救急車の運行体制を維持するための費用をご負担いただいています。
具体的な加盟条件については、病院ごとに事務局から個別にご説明しています。
まずは仕組みや運行状況を確認いただいたうえで、ご検討いただけます。
- 説明を聞いたら加盟しなければいけませんか?
-
いいえ。
まずは病院救急車の仕組みや現在の運行状況をご説明させていただき、そのうえで院内でご検討いただければ結構です。
一つの病院で持つのではなく、地域で持つ
病院救急車シェアリングが目指しているのは、単に救急車を走らせることではありません。
介護施設、在宅、クリニック、病院。
患者様は地域のさまざまな場所を移動しながら医療を受けています。
その移動を支える搬送体制も、
一つの医療機関だけで抱えるのではなく、地域の医療機関で支えていく。
私たちは、そのための医療搬送ネットワークを構築しています。
病院救急車シェアリングへの加盟を
ご検討の医療機関様へ
「自院の場合、どのような利用ができるのか」
「現在、どのような病院が参加しているのか」
「加盟条件について詳しく聞きたい」
といったご相談だけでも構いません。
事務局より、現在の運行状況や仕組みについてご説明いたします。
まずはお気軽にお問い合わせください。
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